よくある質問コーナー

 

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 機械式時計(ロレックス)を購入したいと思うのですが、定価を教えてください。

 ロレックスの場合、並行輸入品が多く輸入されており、日本ロレックスの定価とは全く関係ない価格で売られています。ですので、この日本ロレックスの価格はあくまで参考でしかありません。また、正規輸入品を購入する場合は人気の程度により、2〜6年待ちの時計もありますので注意が必要です。(ただし、正規品の場合は初期の保証が国際保証の倍の2年になります)

ref.No.

シリーズ名

定価(2002.7.1現在)

ref.114270

エクスプローラー1

¥418,000

ref.16570

エクスプローラー2

¥478,000

ref.16700

GMTマスター1

生産中止

ref.16710

GMTマスター2

¥488,000

ref.14060M

サブマリーナー(デイトなし)

¥410,000

ref.16610

サブマリーナー(デイトあり)

¥488,000

ref.16613

サブマリーナーコンビ(青サブ)

¥760,000

ref.16600

シードゥエラー

¥500,000

ref.116520

デイトナ(SS)

¥770,000

ref.116523

デイトナ(コンビ)

¥1,200,000

ref.16233

デイトジャスト(コンビ)

¥676,000

ref.15200 オイスターパーペチュアルデイト ¥385,000
ref.14000M エアーキング ¥345,000

 

 機械式時計はどんなお店で購入すればいいでしょうか。注意点を教えてください。

 機械式の時計はクォーツと違い、電池交換の必要はありません。しかし、定期的なオーバーホールも必要になりますし、時々不具合を起こして動作不良になることもあります。ですから、時計の購入は出来るだけ近くの、気軽にいけるお店で購入するほうが無難です。

 ただし、お店によって正規代理店であったり、並行品専門であったり、中古専門であったりといろいろあり、またそれぞれ価格もかなり違ってくることがあるため、たくさんのお店を見て回り、いろいろな話を聞いてみて、「ここなら信用がおけて、値段もまあまあ満足できる」というお店を探しておくことも重要です。

 もしも近くに希望の時計を扱っている時計店がない場合は、通信販売を利用するという手もありますが、時計を購入する際にはできるだけ本物の時計を事前に見ておくことをおすすめします。雑誌などで見た時計と実物の時計は印象が違ってくることが多いからです。大きな時計フェア等のときに、たくさんの実物の時計に会っておきましょう。

 

 追加:家電量販店などで売っているブランド時計は本物でしょうか?また、見分け方を教えてください。

 最近、都心の家電量販店でロレックス・オメガなどのブランド時計が販売されていますが、これらはほとんどが並行輸入商品です(ただし、各ブランドによっては正規品を置いている場合もあります。お店の人に確認してください)。並行輸入品と正規輸入品の違いは、外国で販売されたもの輸入して日本で販売している(前者)とメーカーから正規輸入代理店に納品されたものを、正規販売店で販売する(後者)にあります。前者のほうは、比較的安価で販売出来る・商品が適宜入荷出来る(待ちが短い)などの利点があります。また後者のほうは、販売店のみではなく輸入代理店からも正規サポートが受けられる・定価がはっきりしているといった点が利点になると思います。

 ですから、並行輸入品はメーカーサイドからみれば全くの本物で、製品としての仕様もほとんど変わりません(一部のメーカーでは販売地域ごとに、防水性能等の変更を行っている場合があります)。しかし、輸入代理店からすれば別ルートで日本に入ってきたものですから、修理・オーバーホールに価格的な差別を付けていることがあるので注意が必要です。

 大手の販売店で偽物(一部の『ダブルネーム』や『プレミア商品』を除いて)を販売する事は考えられません(店側も知らずに販売していることはあるかもしれませんが...)。そういう点では、安心して購入できると思います。しかし、高額な機械式時計を購入する際にはそのあとのメンテナンスや修理の事を考えておいたほうがいいでしょう。オメガやロレックスについては、代理店が料金に差を付けていないようですので、販売店を通さずに直接代理店に修理等を持ち込むつもりで安価で購入できれば、お買い得だと思います。その他のブランドでは、差を付けている場合も多いので、よほど特価でなければ良く調べて見ることも必要です(ブライトリングなどは正規と並行でオーバーホールの金額が2倍になります)。

 ただし、正規店のものより高価な場合でも購入対象となるのが、ロレックスのスポーツモデルです。これらの時計は現在日本ロレックス(正規代理店)からの仕入れが間に合わなくなってきていますので、商品によっては定価より高額になっているものもあります。しかし、正規で購入すると2〜5年待ちということもあり、ある程度のプレミアが自分で納得出来る金額なら、購入しても損ではないでしょう。

 また、現在の時計の偽物は非常に精巧にできており、簡単には見分けることはできません。やはり、信用のおけるお店で購入されることをおすすめします。なお、ロレックスのダブルネーム等の偽物の見分け方は「ハンソロさんの『やっぱりロレがすき』」で紹介されています。

 機械式の時計に興味があり購入したのですが、クォーツの時計との使用上の違いを教えてください。

 機械式時計は、精密機械ですのでクォーツに比べよく壊れます。まず、その原因で多いのが磁気による帯磁です。時計の中のゼンマイなどが磁気によって磁石になってしまった(帯磁した)もので、磁気を発生するものの近くに時計を置いておくと発生します。磁気を発生させるものの代表は「磁気ネックレス」「コードレス電話」「電磁調理器」「スピーカー」等です。10〜20cmぐらい離せば影響はないようですので、注意していれば大丈夫だと思います。

 また、機械式時計はクォーツ式に比べ「精度」の面で劣ります。クォーツはどんなに安価なものでも平均月に30秒程度の誤差しかありませんが、機械式時計の場合は高級モデルでも週に1分程度の誤差がでるのは普通です。これは、機械式時計の機構上どうしようもなく、たとえ現在ほとんど誤差のでない時計であっても少しずつ誤差は生じてきます。この誤差を少なくするためには、「置くときにはガラス面を上にして置く」「ゼンマイを巻くときはいっぱいまで巻く」などの普段の気遣いが必要です。そして、それらの注意をしていても必ず誤差が生じてきますので、その誤差が普段より異常に大きくなったときには「オーバーホール」を実施してください。

 

 機械式時計を購入したのですが、不具合があります。本物でしょうか。また、修理はどこに出せばいいでしょうか。

 機械式時計はその名の通り「精密機械」ですので、機械的なトラブルによりよく故障します。そして、かなり高額な時計が簡単に故障してしまうと、多くの方が本物かどうか心配されるようです。「よほどの格安で手に入れた」「海外で他人が購入した」などの事情でもないかぎり、たいていの場合は本物であると思います(この場合ロレックスのダブルネームやリダンは除きます)。しかし、香港等で作られた「偽物」も大量に日本に入って来ていますので、どうしても疑問に思われれば正規代理店に問い合わせてみましょう。たいていの場合、応対してくれるはずです。

 また、修理も1950年以降の時計であれば、とりあえず正規店に出して見ましょう。(ただし、事前に見積りを取って見てください。法外な料金になる場合が多々あります)しかし、もしも修理不能という返事が帰ってきた場合には、正規店ではもはやサービスが受けられなくなってしまったということですので、時計士のいる時計店を探して修理してもらいましょう。正規店でするより料金等は安くなることが多いですが、修理の仕方によっては取り返しのつかない状態になることもあります。そのため、時計店選びは慎重に吟味する必要があります。できれば、安い時計をひとつ修理してもらって、その応対やでき上がりを確認しておいたほうが無難です。

 ちなみに、インターネット上にもたくさんの修理も可能な時計店があります。参考にしてください。

 時計のベルトの長さはどのくらいにしたらいいでしょうか。また、自分で調整できますか。

 基本的にベルトの長さは、「巻いてすき間に指が一本入るくらい」というのが良いとされています。特に皮ベルトの場合は、あまり強く巻きすぎると汗の吸着などで非常に寿命が短くなることがあります。また、長すぎると腕を大きく動かすときに時計が動いてしまい、机などにぶつかって壊れてしまうこともあります。自分で好みの長さを見つけることが大切です。

 調節は金属ブレスの場合は、特殊な工具が必要な場合が多く、自分でするとブレスに傷を付けてしまうことも多いため、できるだけ時計店でやってもらいましょう。皮バンドの場合は基本的に穴の位置を変えるだけですが、Dバックルと呼ばれるバックルを付けることで、取り外しを楽にしてベルトの寿命を伸ばすことが出来ます。格ブランドでオプションとして販売していますし、汎用のものもあります。

 皮ベルトは数年たてば寿命が来ますが、その交換のときには古い尾錠を捨てずにとっておくか、新しいバンドに付けて貰うようにしましょう。尾錠にもその時計の個性があり、やはりオリジナルがいいものです。

 時計の皮ベルトを専門に販売するホームページもあります。参考にしてください。

追加:古い時計や軍用時計の一部には、ナイロンベルトなどが固定されており、交換出来ないものもあります。そんな場合ははメーカーに修理に出すか、上記の革バンド屋さんなどで専用のものに交換してもらうと良いでしょう。

 自動巻きの時計を手で巻くときには、どのくらい巻けばいいでしょうか。

 基本的に自動巻きの時計は、いっぱいまで常に巻いてあることを前提にしているので、やはりいっぱいまで巻いてあげることが必要です。40〜50回も巻いておけば確実にいっぱいになると思いますので、それぐらい巻いてください(一般的には20回程度巻けば、いっぱいになるようですが...)。自動巻きの時計は手巻きの物とは違い巻き過ぎ防止が必ず付いていますので、巻ききり感がありません。巻き過ぎても空転するだけなので、安心して巻いてください(最近の手巻きの時計の多くにもこの機構は付いていますが、意外に高級な時計でもこの機構が付いていない物がありますので、手巻きの場合は巻き過ぎには充分注意してください)。

 ただ、自動巻きの時計の場合、手巻きの機構が弱いものも存在しますので、特にゆっくりと優しく巻くことが大切です。できれば指を離さずに、半分巻いては半分戻す巻き方が、時計には安全なようです。

 機械式時計を複数所有していますが、使わない時計も動かしておいたほうがよいでしょうか。

 機械式時計のなかではたくさんの部品が動いており、時計がずっと動いていればその間摩耗していきます。しかし、ずっと止まったままにしておくと、中の油が固まったり流れたりして、動きに支障が出ることがあります。ですから、あまり長い間止まったままにはせずに、月に1回ぐらいは動かしてやったほうがいいようです。

 ただ、精度の観点から見れば、毎日同じ時刻に巻き上げを行ったり、常にいっぱいまで巻いてあるように自動巻きを毎日着けておいたりしたほうが、よくなることが多いようです。

 オーバーホールが必要だと聞いたのですが、どのくらいたったら必要ですか。また、費用はどのくらいかかりますか。

 オーバーホールに関して、メーカー側は2〜3年に1度のオーバーホールを推奨しています。これは、だいたい3年ぐらい経つと、時計の中の油が飛んだり、流れたり、固まったりして機能しなくなり、部品同士の摩擦などによる不具合が起こるようになるためのようです。ですから、全く使用しないで油を固めてしまったもの以外は(もちろんこれらのものも使用したければ、オーバーホールする必要があります)定期的にオーバーホールしたほうがいいようです。

 よく、「10年オーバーホールしなくても大丈夫だった」等の意見も聞きますが、その場合は油が切れてしまっても機械が動いているだけで、摩耗による部品の消耗が心配です。交換部品が入手可能な時計の場合、それでもいいのですが、古いものや変わった機械の物などの部品はなかなか入手困難なため、なるべく早期にオーバーホールしておいたほうがいいと思います。

 費用については、その時計によって様々で3針時計の自動巻きで2万円前後、クロノグラフなどの複雑時計では4万円以上するようです。正規代理店でのオーバーホールの価格はショップのホームページなどに載っている場合があります。また、オーバーホールの価格は正規品であるか?並行品であるか?によって差を付けてある場合も多く、メーカーによっては並行品の場合は倍の料金にしているところもあるため、購入時にそこまでの経費を見込んで、計算しておくことも必要です。

 防水の時計はお風呂に着けたまま入っても大丈夫ですか。

 一口に防水といっても、日常生活防水から2000m防水まで色々な防水がありますが、機械式時計の場合、中に水が入ってしまうと致命的な故障を起こすことがありますので、なるべくお風呂にはいれないほうが無難です。また、お風呂の場合水蒸気として侵入することも考えられます。

30〜50m防水(日常生活防水)

時計を着けたまま手を洗う程度

50〜100m防水

時計を水に浸けてしまう程度(短時間)

100〜200m防水

プール等で水泳をする程度

300〜2000m防水

ダイビングも可能。

 注意点としては、いくら防水機能が優れている時計でも、クロノグラフの場合は水中でプッシュボタンを押せば(押せないようにネジこみが出来るものもあります)、防水は効かなくなります。

 時計を保管するいいケースはありませんか。

 実は時計のケースは、探してみるとかなりたくさんの種類が販売されています。価格も1,000円〜1,000,000円位まで様々です。一番安いのは、木のケースに仕切があるタイプですが、普段使う時計を入れておくには便利ですが、見た目が少し悪いのと、移動には向きません。皮のケースは保存や移動には向きますが、普段見ることができないので少しさみしいです。おすすめは、何種類か用意して用途に応じて使い分ける使い方です。

 時計のケースを売っているホームページ作ってくれるホームページもありますが、通信販売などでも購入する事が出来ますので、いろいろ探して見てください。また、大きな時計店ではその店特製のケースを販売している場合もありますので、これを購入するのもなかなか良いと思います。

 自分の時計のムーブメント(機械)は自社生産でしょうか。またはどこか他の会社の物ですか。

 よくある質問なのですが、自社生産の定義を最後の仕上げの事と捉えるならほとんどの時計が自社生産になります。反対にほとんどの時計を完全に自社で生産しているのは、ジャガールクルト社とゼニス社、そしてSEIKO社ぐらいのものだと思います。(ただし、自社ムーブを使用した時計と他社ムーブを使用した時計を、両方販売しているメーカーはたくさんあります)

 現在では時計メーカーのほとんどが、基本ムーブメント(エボーシュ)をエボーシュメーカーから購入し、いろいろと改良などをして(ここまでエボーシュメーカーがする場合も多々あるようです)、販売することが主流になっているようです。あまり自社生産・他社生産にこだわらず、自分が見て気に入った時計を購入するとよいと思います。

 どのメーカーがどのムーブメントを使用しているかを紹介したホームページもあります。参考にしてください。

 インターネットを利用して時計を購入したいのですが、良いお店を紹介してください。

 最近はインターネットを通して通信販売を行っている時計店も増えてきました。近くに欲しい時計を扱ったお店がない場合にはとても便利になっています。ただ、注意が必要なのは特に中古・アンティークの時計の場合はその一つ一つの状態が様々でそれによって付けられている価格も色々です。写真1枚だけを見て決めるのではなく、色々と問い合わせてから購入するように心掛けておかれたほうがよいでしょう。また、お店によって保証、サービスなども異なってきますのでその点でも注意が必要です。

 また、インターネットでは海外から直接時計を購入することもできます。日本では余り見かけないものがあったり、日本で購入するより格安になることも多いのですが、その分言語の障害や相場の変動、お店の見極めなど難しい問題が起こってきます。特に注意して慎重に購入を決定してください。また、海外から仕入れた商品を格安で販売されているページもありますので、そちらを利用するのも一つの方法です。

 いくつかのショップは「裏リンクページ」で紹介しておりますので、参考にしてください。ただし、それらのお店を利用して購入された場合のトラブルについては亀吉は一切の責任を負いませんので、了承ください。

 海外で時計を購入したいのですが、安く購入出来るでしょうか?また、どこで買えばよいでしょう?

 私も海外で時計を買おうと思ったことはありますが、結構どこの国へ行っても日本と同じかそれ以上の価格で売っているものです。これは、日本の観光客が行くようなところでは、予め日本人向けに価格を設定して売っているためで、あまりお得な買い物にはならないでしょう。特に海外で時計を購入した場合、日本では並行品を買ったのと同じ扱いになりますので、日本での価格を良く調べてから購入するようにしたほうが良いでしょう。また、同じように海外で時計を安く買って、日本でそれを販売する業者の方もいらっしゃるわけですから、素人がプレミアの付いているような時計を安く見つけるのはかなり難しいと思います。

 ただ、日本ではなかなか手に入らない「アンティークウォッチ」などは時計屋さんの片隅で安く売っていることもあるようですので、そちらを探して見るのも面白いかもしれません。しかし、この場合は完全に「自分の目」だけが頼りの購入になりますので、慣れないうちは「旅行の記念に時計を買った」くらいのつもりで購入するのが、失敗しないコツだと思います。

 

   こういう症状は故障でしょうか?

 よくある質問として、「時計を振ると音がする」、「リューズを引いても秒針が止まらない」、「時間あわせをしたあと時計が止まることがある」等の機械式時計独特の症状を故障と勘違いされることがあります。これらのほとんどは故障ではありませんので、安心してください。

 「音がする」のは自動巻きの場合はごく当り前のことで、個体差により音の大小はありますがほとんどの自動巻きでカラカラ(もしくはギュルギュル)という感じの音がします。ただ、防水機能の強力な時計の場合はその気密性からほとんど音の聞こえない場合もあります。

 「秒針が止まらない」のは、アンティークの時計やクロノグラフでは普通のことで、逆に秒針を止める機能の事を「ハック機能」といいます。これは軍隊など秒単位の作業をするために、各自の時計を合わせる必要性から創られた機能で、それ以外の目的で使われるようになったのはごく最近のようです。なぜなら、ほんの数十年前までは「秒」という概念はあっても、実際の生活ではほとんど使用されていなかったのです。たしかに現代では「秒」が日常を闊歩し、それに追われて生活されている方もおられるでしょうが、機械式時計を着けている間だけでも「秒」にとらわれない時間を楽しんで見られてはいかがでしょうか?

 「秒針が止まる」のは、オーバーホールが必要な状態になっているとも考えられますが、振動等によってテンプの動きが止まってしまっている場合もあります。後者の場合は軽く振ってやるだけで秒針は再び動き出すと思います。このような症状は高級な時計等にも良くおきることで、ムーブメントの耐久性を上げるためにぜんまいの力を抑えているために発生するようです。ぜんまいの力が弱くても動くということは、それだけ歯車等が精巧に作られている証拠ですので、逆に良い機械を購入したと喜ばれる方もおられます。ただし、前者の「油切れ」の可能性もありますので、アンティークなどの場合は一度専門店で見てもらったほうが良いでしょう。

 

 

   (続)こういう症状は故障でしょうか?

 こういう質問はどうでしょうか?「クロノグラフを作動させると針が1/4秒くらい飛んでしまいます。」「時間を調整した後、2分ぐらい分針が止まってしまい、時間がずれてしまいます。」「夜、 付を変えようとしても変わりません。」「使用していると手首の所が汚れてしまいます。油が漏れているのでしょうか?」

「クロノグラフを作動させると針が1/4秒くらい飛んでしまいます。」

これはクロノグラフの機構上仕方のない現象です。使用時の歯車の位置によって飛ばなかったり飛ぶ時間が変わったりするようです。

「時間を調整した後、2分ぐらい分針が止まってしまい、時間がずれてしまいます。

もしかして、時間を逆回しで合わせていませんか?正剣回しで合わせたとしても、時計の針には「遊び」があります。これも時計の機構上どうしようもありませんので、その「遊び」の時間を見越して時間合わせをするようにしましょう。

「夜、日付を変えようとしても変わりません。」

機械式時計の日付変更用の歯車は、夜の10時ぐらいから次の日の2時ぐらいまでは噛み合った状態にあり、少し前の時計はその時間帯に日付を変えようとすると壊れてしまうことがありました。最近では、その時間帯は日付が変わらなくなっている物もあるようですので、変わらなくても全く問題はありません。出来るだけその時間帯には日付を変えないよう気を付けてください。

「使用していると手首の所が汚れてしまいます。油が漏れているのでしょうか?」

それは多分ベルトなどの汚れと汗が混じった物だと思います。時計に使う油は針の先ほどの量ですので、漏れることはほとんど気にしなくて良いと思います。出来るだけベルトなどの汚れに気を付けていれば、手首も汚れなくなると思います。ただ、汗をかくとどうしても多少は付いてしまいますので、汗かきの人には「手首にデオドラントスプレーをかける」という手もありますよ。

Special Thanks 「tantanさん」

 

(続々)こういう症状は故障でしょうか?

「日付が12時丁度で変わりません。これって故障(偽物)ですか?」

 とても良くある質問ですが、これも日付のバネの強さや針の取り付け位置などによって変わります。5〜10分程度の誤差は十分許容範囲だと思いますので、安心してください。針の取り付け位置を変えれば、一時的に誤差が少なくなることはありますが、変化することもありますので余り気にされない方がよいでしょう。

 ちなみに、10時〜2時くらいにかけてゆっくり日付の変わる時計もあります。当然これも故障ではありません。ただし、この時間帯に日付の変更を仕様とすると故障することがありますので、ご注意ください。

 

  クロノメーター検定ってどんなことをするの?

・ISO 3159に基づき、スイス公式クロノメーター検定協会
 (COSC: Controle Officiel Suisse des Chronometres)が実施。

 ISO 3159:1976
 Timekeeping instruments
  -- Wrist-chronometers with spring balance oscillator


・ムーブメント状態での検定。
 (いわゆるケースに入れられた「時計」としての検定ではない)

・5つの位置、3つの温度の組み合わせで、計15日間実施。

 垂直 3時位置を左    2日間    23℃
 垂直 3字位置を上    2日間    23℃
 垂直 3字位置を下    2日間    23℃
 水平 文字盤を下     2日間    23℃
 水平 文字盤を上     2日間    23℃
 水平 文字盤を上     1日間     8℃
 水平 文字盤を上     1日間    23℃
 水平 文字盤を上     1日間    38℃
 垂直 3時位置を左    2日間    23℃

・ケース内径20mm以上の場合の許容値は以下の通り。
 範囲内であれば検定合格。

 平均日差(一日当たりの誤差の平均値)                 -4〜+6秒
 平均日較差(ある日の日差と翌日の日差の差異の平均値)      2秒
 最大日較差(ある日の日差と翌日の日差の差異の最大値)      5秒
 水平・垂直の差(文字盤上向きと縦姿勢の平均日差の差)  -6〜8秒
 最大姿勢偏差(平均日差と日差との最大差)                 10秒
 温度係数(1℃の温度変化により、どの程度誤差が出るか) ±0.6秒
 復元差(温度検査実施前後の日差の差異)                  ±5秒

・クロノメーター認定は、あくまで「検査期間中にその精度が出たムーブ
 メント」の認定であり、「何年使用してもその精度が継続して保証される」
 という訳ではない。また同様に、時計としてケースに入れられた状態の精度
 を保証するものでもない。


・検定時は良好な静止状態で誤差を測定されており、日常生活で使用した時
 のように、磁気や腕の運動にさらされた状態での精度を保証したものでは
 ない。よって、クロノメーター検定に合格したムーブメントを使った時計
 であっても、日常の使い方によっては、衝撃や振動などの影響で、大きな
 誤差が生じる場合がある。

Special Thanks 「A13022さん」

 


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